直方駅を未来に活かす市民の会

駅が泣いていた…

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6月19日(日)、直方市役所のご厚意で駅舎見学会が開催されました。この日は忙しいスケジュールの合間を縫って、九州大学大学院の藤原惠洋教授が見学者の案内をしてくださいました。(黄色い拡声器を持っているのが藤原惠洋教授)


 市役所の方々は雨降りの中わざわざ休日出勤していただき誠にありがとうございました。m(_ _)m

「こんなに壊されちゃって、もう価値がないんじゃない?」とか言われそうですが、あの世界遺産の法隆寺でも建築当初の部材はわずか数%なのです。この駅舎には当初の部材がまだ60%も残されているのです。

 ちなみに、
 「白アリに食われたり腐ったりするのは木造建築では当たり前のことなので「白アリに食われているからもう建て替えないとダメだ」とか「腐っているからもうダメだ」とかいうのは素人さんの言うことで、傷んだ部分を修理して「新陳代謝」するのが木造建築というものなのです。あの「法隆寺」でも建築当初の部材はわずか数%しか残っていませんが、立派な「国宝」であり「世界遺産」なのです。直方駅には約60%もの古材が残されています。」
(日本全国200以上の木造建築を見てきた専門家談)

また、「修復するには莫大な費用がかかる」とか「残しても莫大な維持費がかかる」とか言う人がいますが、今のところそういった費用について業者の積算による「見積もり」はまったくなされていません。つまり「根拠」がないのです。
 あなたの自宅は毎年毎年瓦が落ちたり壁が崩れたりしていますか?




5月26日の簡易調査時点では見つかっていなかった貴賓室(?)の飾り。駅長室付近の天井裏に確認されました。天井よりもさらに数メートル上に本来の天井があったのです。
 

ん?飾りの下の部分に「菊の御紋」のような造形が・・・
これってもしかして昭和24年に昭和天皇陛下が直方に行幸なされた際に改築したのでは・・・?! ここで陛下が汽車を待たれた?! 初代博多駅なら明治天皇陛下のために?
本格的な学術調査が必要でしょう。

見学会の後、ユメニティ会議室にて藤原教授との懇談会の様子。研究者や市民などからのさまざまな質問に答えてくださいました。

「知っていることは知っていると言うし、わからないことはわからないと言います。」という研究者としての真摯な姿勢はさすがです。

ただ、前回の調査(5月26日)が2時間しかできなかったことを非常に残念がっておられました。




静かに最期のときを待つ直方駅舎。物言わぬ駅が泣いているように見えました。みんなの思い出を抱きしめて・・・

なんとかできんのか! という方はこちら↓(一番下のほうです)

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