(株) ソーラー・エコー

エコキュートの倒壊とメーカー責任

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東日本大震災以来、インターネットの世界でも論議されているエコキュートの倒壊に対する責任の有りかについて、
『メーカーにその責任が有る』っと、主張されている方が居られますが、、、

とても残念な事ですが・・・
メーカー責任を問える確率はゼロと言わざるをえません。

『えっ、工事店はメーカーの施工マニュアルに沿って工事をしてくれてます。それなのに何故メーカーに責任を問えないのですか?』っと言うお施主様の言葉が聞こえて来そうですし、同様の言葉が、施工店様からも聞こえて来そうですが・・・
もう一度、施行マニュアルを、見直してください!!
メーカーの施行マニュアルには、施行が一見簡単な“あと施工アンカー”をつかっていい事が明記してあります。

ここに、大きな落とし穴があるのです。

たとえば、『大型トラックで、この商品は運んでください』っと、言われたとします。
言われた方は、常識の範囲内で『大型トラックを用意して、大型の運転免許証を持っている方に依頼されると思います。』・・・ですよね?!
『あと施工アンカーをつかう』っと言う事は、『あと施工アンカーを準備してあと施工アンカー施工士の資格を持った方に施工を依頼しなさい。』っと言う事です。
この事は、結構・・・知られて無いのです。
(知っていて、無視していたのならこれもまた問題ですが・・・)
 だから、東日本大震災で、コンクリートの基礎はそのまま地盤に残って、アンカーだけが引き抜けてタンクが倒れるという事態を招いてしまったのです。
 
ご存知の様にオール電化業界は、電気店様、設備業者様等からの新規介入の会社も多く、技術力は高くても、建築施行の管理について勉強が不十分な会社もいらっしゃいます。

実際お会いした設備会社の方で、『アンカーボルトなど施工しなくても タンクが満水になればその重さで倒れる訳ない。』っと豪語され、全く地震の事など考えていない施行店の社長様も存在します(今回の震災で、少しは変わられたかも知れませんが・・・)。
そういう方に対して、メーカー様の立場として、『せめて、施行が簡単な"あと施工アンカー"を使う事を、最低限の施工方法として』施工マニュアルに掲載したと私は考えます。
 
日本の法律は、最低の基準を示した物です。
例えば、“建築基準法”も人として生活する、最低限の基準を示している物で、設計者がどこまでグレードを上げていくかを決めていくわけです。
 メーカー様の提案された“あと施工アンカーの使用”は、この法律の中では、使えない事になっています。建築物の基礎等の構造上主要な部分に、指定建築材料を使うように明記してありますが、メーカーが使うように指示している“あと施工アンカーボルト”は、指定建築材料でないのです。

しかし、この施工方法を最高の施工方法と勘違いしてホームページなどで胸を張って、『弊社は、メーカーの施工に沿って工事を行なって居るので安心してください、もしそうでなければ、メーカーからの保証をしてもらえません。』などと、勘違いの極みの会社も有る訳で、又、そう言う会社が、幅を効かせて居るので消費者にとっては、厄介なのです。
 
また、設計士の方でも見落とされていることが多々あるのですが、
エコキュートは、建築設備なので、建築物と“建築基準法”で、明記されています。
建築物の基礎は、建築基準法に則って当然、設計・施工がされなくてはなりません。
 
“あと施工アンカー”の難しさは、施工に有るのではなく、打ち込まれる側の母材(コンクリート)の強度の見極めが難しいのです。ですから、有資格者により施工が義務付けられていると考えられます。上記の関連法規で、打ち込み時のコンクリート強度が120kg/cm2となていますが、ここにコンクリートが固まるまでの地域格差が分かる資料を掲載していますので、ご参照下さい。(ビックリするので見ないほうが良いかもしれませんが・・・)
 
何故、メーカー様が、基礎に使ってはいけないと建築基準法で決められているのに、また、有資格者でないと施工が許されていない『あと施工アンカー』の使用を施工マニュアルに書いているかは私には分かりませんが、ほぼ、100%の現場で、有資格者による施工は行われていない(コンクリートの養生期間を考えると、介入しているとは考えにくいのです)ので、施工者側のミスとなってしまうのでしょう。(業者様に悪意は全くなかった、むしろ胸を張って施工した結果ゆえに残念です)
 
よって、メーカーに保証を求める事は、出来ないと考えるのです。